「あなたの風邪はどこから?」でお馴染みのベンザブロック。黄色や銀、青のベンザブロックはそれぞれ鼻、のど、熱の症状が気になる方向けに、現在は以下の6種類が販売されています。
- ベンザブロックSプレミアム
- ベンザブロックLプレミアム
- ベンザブロックIPプレミアム
- ベンザブロックS
- ベンザブロックL
- ベンザブロックIP
症状別に販売されているとはいえ、これだけの種類があるとどれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。「プレミアムとそうでないのは何が違うの?」と思われる方も多いでしょう。
そこで今回は、ベンザブロックの効果や成分の違いを詳しく解説します。
基本的に効果が高いのは「プレミアム」のシリーズです。それでは、各ベンザブロックの違いを見ていきましょう。
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ベンザブロックの有効成分の違い
ベンザブロックは大きく「プレミアム」のシリーズと、「従来のシリーズ」とがあります。「プレミアム」とつく商品のほうが効果が高めになっていることが特徴です。
「熱」や「のど」「鼻」とターゲットをしぼって販売されていますが、どれも風邪で起こりやすい症状すべてに効くように成分が配合されています。
そのため、どれを選んでも風邪の諸症状をトータルで抑えることが可能です。
ではそれぞれの商品にどのような違いがあるのでしょうか。成分を見ながら特徴を見ていきましょう。
ベンザブロックSプレミアムの有効成分
成分名 | 成分量(1日量あたり) | 効果 |
アセトアミノフェン | 900mg | 熱や痛みをやわらげる |
ヨウ化イソプロパミド | 6mg | 鼻水を抑える |
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 3.5mg | 鼻水や鼻づまりを抑える |
トラネキサム酸 | 420mg | 炎症を抑える |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 咳を鎮める |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | 気管支を広げて咳を鎮める |
グアイフェネシン | 250mg | 痰を出しやすくする |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛をやわらげる |
リボフラビン(ビタミンB2) | 12mg | 風邪で消耗しやすいビタミンを補給する |
ヘスペリジン(ビタミンPの一種) | 90mg | 風邪で消耗しやすいビタミンを補給する |
ベンザブロックSプレミアムは、鼻の症状がとくに気になる方に向けた風邪薬です。
鼻水や鼻づまりに効く成分以外に解熱鎮痛剤や咳止め、痰を取り除く成分なども配合されているため、風邪で出やすい諸症状すべてに対応できます。
「鼻からくる風邪に」とうたって販売されていますが、症状が鼻から始まっていなければ効かないというわけではありません。今気になっている症状が鼻なら、問題なく服用できます。
ベンザブロックLプレミアムの有効成分
成分名 | 成分量(1日量あたり) | 効果 |
イブプロフェン | 600mg | 熱や痛みをやわらげる |
トラネキサム酸 | 750mg | 炎症を抑える |
プソイドエフェドリン塩酸塩 | 135mg | 鼻づまりを改善する |
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 3.5mg | 鼻水や鼻づまりを抑える |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 咳を鎮める |
L-カルボシステイン | 750mg | 痰を出しやすくする |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛をやわらげる |
ベンザブロックLプレミアムは、のどの症状がとくに気になる方に向けた風邪薬です。
痛みを抑える効果が高い鎮痛成分であるイブプロフェンが最大量である200mg配合されています。また、のどの炎症を抑えるのに効果的といわれるトラネキサム酸も配合されていることが特徴です。
鼻づまりを改善するプソイドエフェドリン塩酸塩も配合されているので、鼻づまりが気になる方にも向いています。
風邪を引くとのどの症状が出やすいこともあり、ベンザブロックLプレミアムは、ベンザブロックシリーズのなかでもっとも売れています。
ベンザブロックIPプレミアムの有効成分
成分名 | 成分量(1日量あたり) | 効果 |
イブプロフェン | 360mg | 熱や痛みをやわらげる |
アセトアミノフェン | 180mg | 熱や痛みをやわらげる |
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 3.5mg | 鼻水や鼻づまりを抑える |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | 気管支を広げて咳を鎮める |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 咳を鎮める |
グリチルリチン酸 | 39mg | 炎症を抑える |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛をやわらげる |
アスコルビン酸カルシウム | 500mg | 風邪で消耗しやすいビタミンを補給する |
ヘスペリジン | 90mg | 風邪で消耗しやすいビタミンを補給する |
ベンザブロックIPプレミアムは、熱の症状が気になる方向けの風邪薬です。
解熱鎮痛作用のある成分としてイブプロフェンとアセトアミノフェンの2種類が配合されています。鼻づまりや鼻水、咳を抑える成分も配合されているため、風邪の諸症状に効果的です。
熱にはベンザブロックLプレミアムでも十分に対応できるため、こちらのベンザブロックIPプレミアムを選ぶ方はあまりいません。
ベンザブロックSの有効成分
成分名 | 成分量(1日量あたり) | 効果 |
アセトアミノフェン | 900mg | 熱や痛みをやわらげる |
ヨウ化イソプロパミド | 6mg | 鼻水を抑える |
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 3.5mg | 鼻水や鼻づまりを抑える |
トラネキサム酸 | 420mg | 炎症を抑える |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 咳を鎮める |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | 気管支を広げて咳を鎮める |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛をやわらげる |
ヘスペリジン(ビタミンPの一種) | 90mg | 風邪で消耗しやすいビタミンを補給する |
ベンザブロックSは、ベンザブロックSプレミアムから痰を出しやすくするグアイフェネシンと、風邪で消耗しやすいリボフラビンが処方から取り除かれた風邪薬です。
鼻や鼻づまりに効く成分はベンザブロックSプレミアムとまったく同じです。鼻の症状がつらい方で痰はそこまで気にならない方はベンザブロックSを選ぶとよいでしょう。
ベンザブロックLの有効成分
成分名 | 成分量(1日量あたり) | 効果 |
イブプロフェン | 450mg | 熱や痛みをやわらげる |
塩酸プソイドエフェドリン | 135mg | 鼻づまりを改善する |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 7.5mg | 鼻水や鼻づまりを抑える |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 咳を鎮める |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛をやわらげる |
ベンザブロックLプレミアムと比べると、熱や痛みをやわらげるイブプロフェンの量が1日あたり600mg→450mgに減っています。
炎症を抑えるトラネキサム酸や痰を出しやすくするカルボシステインも配合されていません。熱、のど、咳、鼻の症状に効く成分が最低限だけ配合されたシンプルな処方になっています。
ベンザブロックIPの有効成分
成分名 | 成分量(1日量あたり) | 効果 |
イブプロフェン | 450mg | 熱や痛みをやわらげる |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 7.5mg | 鼻水や鼻づまりを抑える |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 60mg | 気管支を広げて咳を鎮める |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 24mg | 咳を鎮める |
無水カフェイン | 75mg | 頭痛をやわらげる |
ヘスペリジン | 90mg | 風邪で消耗しやすいビタミンを補給する |
ベンザブロックIPは、ベンザブロックIPプレミアムと比べて熱や痛みをやわらげるアセトアミノフェン、炎症を抑えるグリチルリチン酸が取り除かれています。
熱や頭痛、咳などの症状にまんべんなく効果を発揮する処方内容です。
有効成分・効果の違いまとめ
基本的に効果の高さは「プレミアムシリーズ」>「従来のベンザブロック」です。
どのベンザブロックも風邪の諸症状には一通り対応していはいるものの、それぞれ期待できる効果の高さが違います。
そこで、熱・頭痛・のどの痛み、咳、痰、鼻水、鼻づまりの症状に対して、どれくらいの効果があるのかを三段階で評価しました。
- よく効く→◎
- 効く→◎
- まあまあ→△
商品名 | ベンザブロックSプレミアム | ベンザブロックLプレミアム | ベンザブロックIPプレミアム | ベンザブロックS | ベンザブロックL | ベンザブロックIP |
画像 | ||||||
熱、頭痛、のどの痛み | まあまあ | よく効く | 効く | まあまあ | 効く | 効く |
咳 | よく効く | よく効く | よく効く | よく効く | よく効く | よく効く |
痰 | 効く | よく効く | まあまあ | まあまあ | まあまあ | まあまあ |
鼻水 | よく効く | よく効く | よく効く | よく効く | よく効く | よく効く |
鼻づまり | 効く | よく効く | 効く | 効く | よく効く | 効く |
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評価は私の基準でつけたものです。参考までにご覧ください。
ベンザブロックの効能効果の違い
ベンザブロックの効能効果は、どのシリーズもすべて同じです。
鼻水、鼻づまり、のどの痛み、くしゃみ、せき、たん、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛みの緩和
どのベンザブロックを選んでも風邪の症状を一通り抑えられることが、効能効果を見ることでわかるでしょう。
瓶に入っているベンザブロックの違い
ベンザブロックのシリーズには、箱に入っているものと、上の画像のように瓶に入っているものとがあります。
成分や成分量はまったく同じで、箱に入っているか瓶に入っているかだけの違いです。効果に違いはないので、使いやすいほうを選んでもらえたら問題ありません。
ベンザブロックにはすべての種類に「箱」と「瓶」とがありますが、すべて成分に違いはありません。
ベンザブロックの選び方
ベンザブロックは、基本的にパッケージに書いてある「ねつ」や「鼻水」などの症状を参考に選んでいけば問題ありません。
鼻水がとくに気になる方
ベンザブロックSプレミアムには、鼻水を抑える成分としてヨウ化イソプロパミドとd-クロルフェニラミンマレイン酸塩の2種類が配合されています。
ほかのベンザブロックよりも鼻水を抑える効果に優れているため、気になる方はベンザブロックSプレミアムを選びましょう。
粘り気がなくサラサラした鼻水が出る方は、風邪ではなく花粉症の可能性があります。そのような方は花粉症用の市販薬を選びましょう。
のどの痛みがとくに気になる方
のどの痛みに対して効果的なのは、ベンザブロックLプレミアムです。
鎮痛効果の高いイブプロフェンと、のどの炎症を抑えるトラネキサム酸が配合されています。イブプロフェンは市販薬では1回あたり最大量となる量が配合されているため、痛みを抑える効果に優れている風邪薬だといえるでしょう。
トラネキサム酸は、医療用で「トランサミン」という名前で処方されている成分です。炎症を起こす原因となる物質の発生を抑えてくれます。
熱がとくに気になる方
熱が気になる方は、ベンザブロックIPプレミアムが向いています。
解熱鎮痛成分としてイブプロフェンとアセトアミノフェンの2種類が配合されているため、より高い効果が期待できます。
ただし、熱があるからといって必ずしもベンザブロックIPプレミアムを選ぶ必要はありません。
ベンザブロックLプレミアムにもイブプロフェンが最大量となる200mg配合されています。とくにこだわりがなければベンザブロックIPプレミアムではなく、ベンザブロックLプレミアムを選んだほうがよいでしょう。
熱が気になる方向けとはなっていますが、ベンザブロックLプレミアムより特段優れているわけではありません。ベンザブロックLプレミアムならすべての症状にしっかり効くので、迷ったらベンザブロックLプレミアムのほうがよいでしょう。
熱・鼻・のどすべての症状が気になる方
ベンザブロックLプレミアムは、熱、鼻、のどの症状に対してより高い効果が期待できます。
「どの症状もつらい」「どれを選ぶか迷う」という方は、どの症状にもしっかり効いてくれるベンザブロックLプレミアムを選んでおけば失敗はないでしょう。
風邪で出やすい症状すべてに高い効果が期待できます。複数の症状が出ている方は、ベンザブロックLプレミアムを選ぶとよいでしょう。
眠くなりにくい風邪薬がほしい方向けの商品
風邪薬といえば、眠気が出やすいことが気になっている方も多いのではないでしょうか。
学校や仕事があると、眠気が出ては困る方も多いはずです。眠気が出にくい風邪薬をお探しの方は、「新ルルAゴールドs」も検討してみてください。
風邪薬を飲むと眠たくなる原因は、主に抗ヒスタミン薬のせいです。抗ヒスタミン薬とは、鼻水やくしゃみ、鼻づまりを抑えるために配合されている成分のこと。
新ルルAゴールドsにも抗ヒスタミン薬が配合されていますが、眠気が比較的出にくい「クレマスチンフマル酸塩」配合されています。
眠気の出にくさを重視する方は、ベンザブロックより新ルルAゴールドsのほうが使いやすいでしょう。
まとめ
ベンザブロックのシリーズは、症状別に販売されているので選びやすい部類の風邪薬です。いくつか種類が販売されていますが、次のポイントを押さえることで自分に合ったものを選べます。
チェックポイント
・鼻水がとくに気になる方→ベンザブロックSプレミアム
・のどの痛みがとくに気になる方→ベンザブロックLプレミアム
・熱がとくに気になる方→ベンザブロックIPプレミアム
・熱・鼻・のどすべての症状が気になる方→ベンザブロックLプレミアム
眠気が出にくい風邪薬をお探しの方には、眠気が出にくい抗ヒスタミン薬が配合されている「新ルルAゴールドs」もよいでしょう。
どれを購入するか迷ったらベンザブロックLプレミアムを選んでみてください。すべての症状にしっかり対応できます。