市販薬・健康

「一番効く市販の風邪薬はどれ?」薬剤師が症状別に誰よりも詳しく解説します!

ドラッグストアで働いているとこんなことを言われることがよくあります。

一番効く風邪薬をください!

でもここで私は、みなさんに伝えたいことがあるので聞いてください。

まりも薬剤師
まりも薬剤師
何が一番効くのかはその人の症状によって違いますよー!

これは声を大にして言いたいです。たとえば頭痛が気になる方に、鼻水によく効く風邪薬をオススメしても何の意味もありませんよね。出ている症状によって「一番効く風邪薬」の種類が変わるので一概にこれがオススメですとは言えないのです。

そうは言われても市販の風邪薬は種類が多くてわかりにくいですよね。そこで今回は、薬剤師の私があなたの症状に合わせてぴったりの風邪薬をご紹介していきます。

総合感冒薬は鼻水や頭痛などのそれぞれの症状にどれくらい効くのかを、症状ごとに効果を5段階で評価しました。

一番効く市販薬は人によって違う

一番効く風邪薬をください
オススメの風邪薬をください
一番早く治る風邪薬ください

これらの質問はどれも正直言って返事に困ります。もしこんな質問をしたのに即答する薬剤師がいたら、その薬剤師はただ売りたいお薬を売っているだけなので要注意。

どの風邪薬があなたにぴったりなのか、オススメなのかはどういう症状に困っているのかを具体的にしっかりと聞かないと答えられません。それから残念ながらこれだけ日々新しいお薬が開発されているのにもかかわらず、風邪を治せるお薬はまだないんです。

今あるお薬は風邪を治すものではなく、出てしまった風邪の症状を抑えてあげるだけのお薬です。治しているのではなく、症状を楽にしてあげているだけなんですよ。

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だから、市販の風邪薬もただ症状を楽にしてあげるだけ。それでも症状がつらいときは風邪薬を飲むことでとても楽になります。風邪を引いても人によって出ている症状が違うので、その人によってオススメできる風邪薬は違うのです。

最低限は知っておきたい市販の風邪薬の選び方

「風邪薬」と呼ばれるものには大きく「総合風邪薬」と「その他のお薬」とがあります。ただのお薬って何だよって思うかもしれませんね。要は頭痛薬や解熱剤、鼻水のお薬、咳止めのことです。

総合風邪薬は名前に総合とつくだけあって、1つ買えば解熱鎮痛剤も鼻水を止める成分も咳止めもすべてが入っています。

「総合風邪薬」と「その他のお薬」のどちらを選べぶべきなのかはとても簡単で、頭痛しかないのなら頭痛薬、鼻水しかないなら鼻炎薬、頭痛も鼻水も咳も症状がいろいろあるという場合なら総合風邪薬を選べばOKです。

総合風邪薬を買っとけば何でも効くんだから楽じゃんて思うかもしれません。ではたとえば、熱しかないのに総合風邪薬を買ったとしましょう。そうすると本来は必要のない鼻水や咳を止める成分まで飲んでしまうことになります。

鼻水や咳を止める成分は眠気の原因になることもある成分です。本来なら飲まなくてもい成分を摂取してしまうことで、必要のない副作用が出てしまうことが意外と多くあります。

風邪をひいたら風邪薬を買うというのは間違い!

  • 頭痛しかない→頭痛薬
  • 鼻水しかない→鼻炎薬
  • 咳しかない→咳止め
  • いろんな症状がいっぺんに出ている→総合風邪薬

というように、選ぶのが一番いい方法です。

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風邪の症状が1つしか出ていないなら?ピンポイントに市販薬を選ぼう!

ではまず、風邪の症状が1つしか出ていない方に向けて市販の風邪薬の選び方をご紹介していきます。総合風邪薬の選び方を知りたい方はここは飛ばして次の項目から読んでくださいね。

のどの痛みにオススメの風邪薬

どうものどだけイガイガする、声が枯れてしまうということがありますよね。風邪の症状の中でも、もっとも出やすいのがのどの痛みだと言わています。

のどの痛みに使えるお薬の種類はとても多く、

  • 痛み止め
  • スプレー
  • 飲み薬

の3種類があります。

佐藤製薬 リングルアイビー

痛み止めと聞くと頭痛のときに飲むイメージも強いですが、実はのどの痛みにも使えるんですよ。効能効果のところにもきちんと“咽頭痛”と記載されています。

のどの痛みを抑えるのにもっとも即効性があるのは解熱鎮痛剤です。すぐに痛みを止めたい方は解熱鎮痛剤を選びましょう。ただし、痛みが治まってものどに負担はかけないように注意

第一三共 ルルのどスプレー

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ルル
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のどスプレーといったらイソジン入りのもを思い浮かべますが、私はこちらのアズレン配合のものをオススメしています。

というのも、イソジンは殺菌作用がメインであるのに対しアズレンは抗炎症作用を持つからです。すでにのどの痛みがある場合は炎症を抑えていった方が痛みは治まりやすくなると考えます。

ルルーのどスプレーはアズレン配合で、しかもジェル状のお薬なので患部にしっかりととどまって働いてくれますよ。

第一三共 ペラックT錠

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ペラック
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のど用の飲み薬といえばペラックT錠が有名ですね。抗炎症効果を持つトラネキサム酸が配合されています。病院でもらうトランサミンと同じ成分です。

トラネキサム酸は人によってとても効くという方とそこまで効かない方とがいますので、失敗したくない方は解熱鎮痛剤+スプレーの組み合わせが無難です。

頭痛にオススメの風邪薬

風邪薬というよりかは、いわゆる頭痛薬ですね。効果が強いもの、中くらいのもの、弱めのものと3種類ご紹介します。

効果が強めのもの:第一三共 ロキソニンSプラス

ロキソニンは3種類あるのですが、中でも

  • 眠気の出る成分が入っていない
  • 胃に優しい成分がプラスされている

といった特徴のあるロキソニンSプラスが人気です。ロキソニンは病院でも処方されるのでご存知の方が多いでしょう。市販の頭痛薬の中ではもっとも効き目が強いタイプの頭痛薬です。

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効果が中くらいのもの:佐藤製薬 リングルアイビー

リングルアイビーはイブプロフェンを配合したお薬です。イブAと同じ成分が使われています。なぜ私がイブAではなくリングルアイビーをオススメするのかというと、リングルアイビーには眠気の出る成分が入っていないからです。

眠くなっていいよという方はあまりいませんので、眠気が気になる方はリングルアイビーをオススメします。

解熱鎮痛剤はのどの痛みにオススメのお薬でもご紹介しましたね。解熱鎮痛剤は“痛みを止める”のが本来の目的なので、頭痛にものどの痛みにも使えるのです。また解熱効果もあるため、熱があるときにも服用可能です。

 

効果が弱めのもの:ジョンソン・エンド・ジョンソン タイレノール

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タイレノール
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タイレノールにはアセトアミノフェンが配合されています。病院で貰うカロナールと同じ成分ですね。鎮痛成分の中ではもっとも優しい成分で、胃腸への負担もとても少ないお薬です。

とてもよく効くというお薬ではありませんが、体に優しく使いやすいお薬だといえます。

鼻水・鼻づまりにオススメ市販のの風邪薬

鼻水、鼻づまりに使えるお薬は主に3種類あります。

  • 飲み薬
  • スプレー
  • 漢方薬

の3つです。それぞれ見てみましょう。

大正製薬 パブロン鼻炎カプセルSα

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パブロン
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パブロン鼻炎カプセルは花粉症の時期にお世話になっている方もいるかもしれませんね。プソイドエフェドリンを配合しているため、鼻づまりにもよく効きます。

ただし、プソイドエフェドリンは血圧を上げてしまうことがあるため、高血圧症の方は使えませんのでご注意ください。

パブロン鼻炎カプセルのようなお薬の成分は、後に紹介します咳止めのお薬と非常に成分がよく似ています。お薬の過剰摂取につながるため、絶対に同時に使用してはいけません。

佐藤製薬 ナザールスプレー

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鼻づまりに1番即効性があるのは、スプレータイプのお薬です。シュッとスプレーして数分もすればだいぶ鼻通りがよくなっているはず。

飲み薬だけではなかなか鼻づまりが改善されないこともあります。そのようなときはスプレーを使うと楽になりますよ。

ナザールスプレーのような血管収縮剤(鼻づまりを改善する成分)が入っているお薬は、使いすぎると鼻粘膜に炎症をお越し、余計に鼻づまりを悪化させることがあります。大人の方でしたら最大1日に6回までが限度です。それでも鼻づまりが改善されない場合は病院で診てもらうのをオススメします。

 

第一三共 カコナール2葛根湯顆粒

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鼻水と効くと小青竜湯をイメージされるかもしれませんが、小青竜湯は花粉症のようなサラサラの鼻水向き。風邪でしたら葛根湯のほうが使いやすいです。

葛根湯って実は鼻水にとてもよく効くお薬なんですよ。眠気も出ないので使いやすさも抜群ですね。

咳・痰にオススメの風邪薬

咳止めには咳そのものを止めるお薬と、痰を取ってくれるお薬とにわかれます。

武田 アネトンせき止め錠

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アネトン
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咳止めにはいくつも種類がありますが、中でもアネトンは咳止めの効果が高めのお薬です。咳を止める成分、気管支を広げて呼吸を楽にする成分、アレルギーを抑える成分など複数の成分が配合されています。

アネトン咳止め錠は、痰のからまない乾いた咳が出る方にオススメです。痰が絡む方はムリに咳を止めると悪化することもあるので、次に紹介する去痰薬を選びましょう。

鼻炎薬のところでもお話ししましたが、鼻炎薬と咳止めは成分が似ているものが多いです。それに使い方に注意のいる成分が使われていることも多くあります。絶対に同時には服用しないでください。

 

佐藤製薬 ストナ去たんカプセル

痰のからむ咳が出る方はこちらのストナ去痰カプセルがオススメです。痰の粘りを薄めたり、気道の働きをよくすることで痰を出しやすくします。

発熱にオススメの風邪薬

発熱時には解熱鎮痛剤を使います。解熱だったり鎮痛剤、頭痛薬などさまざまな呼ばれ方をする解熱鎮痛剤ですが、つまりはイブやロキソニンのことですね。

選び方は頭痛のところで紹介したのと同じです。

よく効くものが良い方はロキソニンがよいでしょう。病院でも使われることが多いです。

中くらいの効き目のものでしたらリングルアイビーがオススメです。市販薬ではもっともよく使われているイブプロフェンが配合されています。

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タイレノール
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胃腸への負担が少なく優しいお薬がよい方はアセトアミノフェンを配合したタイレノールを選ぶとよいでしょう。

38度以上あるような高熱の場合はインフルエンザの可能性もあります。インフルエンザの場合、ロキソニンは使えませんので要注意。また熱が出るのは体が体温を上げて免疫力を上げようとしているためです。解熱剤を使うことで風邪の治りを遅くしてしまうことも考えられますので無闇な使用は避け、どうしてもつらいときに使うようにしましょう。

 

症状がいくつもあるのなら?ぴったりの総合風邪薬を選ぼう!

風邪の症状がいくつも出ている場合は、あれもこれも買うのはとても大変。そのようなときは総合感冒薬を選ぶとよいでしょう。総合感冒薬はこれ1つにあらゆる症状を抑える成分が一緒に配合されているので、多くの症状に対応できます。

ここではわかりやすく、どの症状にどれくらい効くのかを目安として☆の数で表しています。お薬を選ぶ際の参考にしてみてください。

とくにのどの痛みが気になるときにオススメの風邪薬

のどの痛み
頭痛
鼻水
鼻づまり

ルルアタックEXはとても万遍なくいろいろな症状に効いてくれる総合感冒薬です。のどの炎症を抑えるトラネキサム酸も配合されています。

しかし鼻水にはそこまで効果が高くありません。ただ、他の風邪薬と比べると眠気が出にくいのが特徴です。

とくに頭痛、発熱が気になるときにオススメの風邪薬

のどの痛み
頭痛
鼻水
鼻づまり

 

頭痛に効く成分も発熱に効く成分も同じため、ここではまとめてご紹介しました。パブロンエースPROは、配合成分がとても充実していますね。

解熱鎮痛剤であるイブプロフェンが最大量の200mg(1回量)も配合されているので、頭痛や発熱にはとても効果が高いです。

とくに鼻水・鼻づまりが気になるときにオススメ市販のの風邪薬

のどの痛み
頭痛
鼻水
鼻づまり

ベンザブロックLには鼻水をしっかり抑えるクロルフェニラミンマレイン酸塩、それから鼻づまりを解消する成分の中でももっとも効き目の強い塩酸プソイドエフェドリンが配合されています。

痰にはそこまで効きませんが、それ以外の症状には比較的どれでもよく効果を発揮してくれる風邪薬です。

塩酸プソイドエフェドリン入りのお薬は、高血圧の方には使えないのでご注意。

 

とくに咳・痰が気になるときにオススメの風邪薬

のどの痛み
頭痛
鼻水
鼻づまり

 

パブロンエースPROは頭痛や発熱にオススメの風邪薬でもご紹介しましたね。正直言うと、パブロンエースPROは数ある風邪薬のなかでもとても処方内容が充実している市販薬です。

咳止めとして効果の高いジヒドロコデインリン酸塩、痰を出しやすくしてくれるL-カルボシステインとアンブロキソールが配合されています。

これらの成分が全部入っている風邪薬はそうそう見かけません。どの症状にもしっかり効いてくれるので、どの風邪薬にするか迷っている方にもオススメですよ。

まとめ

今回はそれぞれの風邪の症状に効く風邪、それからいろいろな症状に対応してくれる総合感冒薬をご紹介しました。症状別に詳しく解説しているので自分にぴったりのものが見つかったのではないでしょうか。

総合感冒薬に関しては症状に対して5段階評価も示しています。評価を参考にぜひ、自分の症状に合う風邪薬を見つけてみてください。