ライター

正社員を辞め、6ヶ月経って感じたフリーランスの「安定性」のこと

「人生を仕事だけで終わらせるなんて、人生の終わりだ」

正社員として働き始め、3年も経つころにはそう考え始めていました。だから私は引っ越しを機に会社を退職。晴れてフリーランスとなったわけです。

迷いも何もありません。とにかく毎日が仕事だけで過ぎ去っていく日々を終わらせたくてなるべく早く辞めたいとすら思っていました。

会社を辞めて最初の2ヶ月くらいは、それはもう幸せでした。通勤時間ゼロ、好きな時間から勤務可、お菓子を食べながらでもお仕事OK。「なんでみんなフリーランスにならないの?」と思っていたほどです。

しかし、フリーランスになって6ヶ月経った今、少しずつフリーランスの欠点も見えてきました。そう、タイトルにもある「安定性」のことについてです。

フリーランスには「自由」はあるが「安定性」はない

フリーランスの良さは何と言っても自由が利くことだと私は思っています。

  • 何時に起きて何時に仕事を始めても良い
  • お昼休憩も好きなだけ取れる
  • 仕事をしながらお菓子を食べても文句を言われない
  • お昼寝だってできる
  • ちょっとした用事なら時間の調整が利く

普通のサラリーマンからしたら、よだれがダラダラ出そうなくらい良い環境じゃないでしょうか?実際に私もここまで自由に仕事ができるのはフリーランスくらいだと思っています。

正社員を辞めて数ヶ月は、このような環境が幸せすぎて一生フリーランスのままいてやると思っていたほど。

しかし、会社を退職して約半年経った今。少しずつフリーランスの問題点も見えてきました。

  • いつ休みを取ったら良いのか分からない
  • 住民税・年金・国民保険のトリプルコンボが予想以上に重い
  • 来月も仕事があるとは限らない不安定さ
  • 有給休暇がない

これらの問題点については一つひとつ、詳しく見ていくことにします。

いつ休みを取ったら良いのか分からない

これは、一切予想していなかった問題点です。フリーランスには好きなだけ休めるという利点がある一方で、丸一日休める日を逆に作りづらいというデメリットがあります。この日は休もう!と思っても、どうしてもお金のことが気になってパソコンに向かってしまうのです。

「休みたいけど、収入が不安だな…。」

「納期が迫っているから、今休んだら後で大変だな…。」

など、フリーランスの収入が不安定であるがゆえに、いろいろ悩みが次々と出てきてしまって、休みたくてもなかなか休めなくなってしまいます。

住民税・年金・国民保険のトリプルコンボが予想以上に重い

正社員だったころは、お給料から勝手に引かれていた税金・年金・保険料ですが、フリーランスになると、自分でお金を支払わないといけません。

住民税は毎年払っていたので金額自体にはそこまで驚いていません。年金も大した額じゃないです。

問題は保険料。国民保険は、前年の年収に合わせて金額が変わるのですが、私の場合は月々の支払いがこの保険料だけで約45,000円・・・。

開いた口が塞がらない、目が飛び出そうとはこのことで、社会保険と比べても倍くらいに負担が増えてしまったのです。まさかここまで高いとは思っておらず、完全なる誤算でした。今の私の月々の支払いはだいたい以下の通りです。

  • 住民税・・・約20,000円
  • 年金・・・約16,000円
  • 国民保険・・・約45,000円

合計:81,000円

収入によっても変わるところではありますが、これくらい毎月支払っています。正社員からフリーランスになっても生活できるかな?

と不安に思っている方は必ずこれらの税金やら年金やら保険料やらの支払いも加味した上で判断しないと、後で痛い目を見ることでしょう。

来月も仕事があるとは限らない不安定さ

フリーランスって、とっても不安定です。そんなことも知らずにフリーランスになった私はたまに、「このままで大丈夫なのだろうか?」と不安になってしまうこともしばしば。

今持っているお仕事が、来月もあるとは限らない。

もしかしたら、切られてしまうかもしれない。

そんな不安が常につきまといます。正社員のころって、「毎月、一定の給料が振り込まれる」という安定感があるんです。

だから今月あれを買っても、来月いくらお給料が入るから大丈夫、のように、お金をやりくりするのも簡単です。でも、どうでしょう。フリーランスだと、いつ給料がゼロになったっておかしくありません。

正直、フリーランスの不安定さは怖いです。

有給休暇がない

有給休暇がない、こんなのフリーランスになる前からさすがに分かっていました。でも、いざそれを身をもって体感すると、何だか悲しい気分になるものです。

  • 体調不良で仕事ができなければその分、給料が減っていく
  • 法事などが入ると一週間ほど収入ゼロに

どちらも、私が実際に経験したものです。熱が出てベッドに横になっているだけの時間からは1円も生み出してくれません。パソコンから離れれば離れるほど収入は減っていきます。

急な法事も一気に収入減につながります。お葬式やお通やに参加しなくてはいけないので単純に働けないというのもありますが、心のダメージが回復するのに予想以上に時間がかかってしまいました。

何時間パソコンに向かっても一向に文章が頭から出てきません。数文字打って、消して、また打って消す。ちょっと文章が書けたとしてもなんだか覇気のないどんよりした文章に。心に雲がかかると文章ってここまで書けなくなるんですね。

具合が悪いとき、急な予定が入ったときに有給が使えたらどんなに良いかと思ったものです。

フリーランスでも安定させるには?

フリーランスで生活しながらも安定した収入を得るためにはどうしたら良いのでしょうか。まず、単純に収入を増やすという方法があります。お仕事をたくさん受ければ、それだけ収入が上がるので安定化するはずです。

でも、その収入がもしもなくなったら?そんなことだってあり得ますよね。収入を安定化させるためには収入を増やす。確かにその通りなのですが、それだけではまだ不安は消えません。

私が思うに収入源をいくつかに分散させることができたら、安定化するのでは?

つまり、1つの案件だけで大金を稼ぐのではなく、いくつかの案件を契約して小金をたくさん貰うイメージです。収入口をいくつか確保しておくことで、いずれかの案件が突然なくなったとしても、他の案件でカバーできます。

私が今思い描いている理想図は10万円の案件×5です。月に50万円の安定収入が基本的にある状態に持っていきます。収入を10万円ごとに分散しているので、急にどれか1つなくなっても、あと40万円あります。

あくまで理想ですが、叶えられたらハッピーですね。

まとめ:「不安定」は自分で「安定」に近づける

不安定なフリーランスという働き方を、どうすれば安定化できるか。「安定」という状態がそもそも、人によって違うでしょうから、こうするべきだという答えはないのかもしれません。

だからこそ、自分で安定感を作っていくべきだなと思っています。こんなことを言いながらも、まだまだ不安定さに押しつぶされそうになることも。

まだまだ、フリーランスという仕事スタイルに慣れていないんですね。

いつかは、自信を持って「正社員を辞めて良かった!」と言えるようになりたいものです。

 

ABOUT ME
岡本
元大手ドラッグストアのOTC専門薬剤師。日本でトップレベルの売上げと来客数を誇る繁忙店で経験を積みました。市販薬の正しい知識について発信中。現在は「マリモドラッグ」を含め大手WEBメディアで医療記事を執筆しています。