整腸剤「ビオフェルミン」の違いを比較！効果や成分を解説

「人にはヒトの乳酸菌」でお馴染みのビオフェルミン。

数ある整腸剤のなかでも知名度が高く、ドラッグストアで指名買いされる方がとても多いお薬です。もっともポピュラーな「新ビオフェルミンS」を筆頭に現在は次の5種類が販売されています。

これだけの種類があると、どれを購入したらいいのか迷ってしまいますよね。そこで今回は、各ビオフェルミンの違いを効果や成分からしっかり解説します。

ビオフェルミンの有効成分の違い

ビオフェルミンは基本的にどれも整腸成分である乳酸菌が配合されたお薬です。乳酸菌は便秘にも下痢にも効きます。そのため、家に常備しておくととても便利です。

しかしビオフェルミンの種類によっては下痢をしているときには適さないものもあります。まずはどのビオフェルミンにどのような成分が入っているのかを確認していきましょう。

新ビオフェルミンS錠/細粒の有効成分

成分名	成分量（1日量）	効果
コンク・ビフィズス菌末	18mg	整腸効果を高める
コンク・フェーカリス菌末	18mg	腸内菌叢を整える
コンク・アシドフィルス菌末	18mg	有害菌を抑える

ビオフェルミンのなかでもっとも知名度が高い製品です。錠剤と細粒の2種類があります。どちらも成分は同じですが、錠剤は5歳から、細粒は3か月から飲めることが大きな特徴です。

どの整腸剤を購入するか迷ったらとりあえず新ビオフェルミンSを選ぶという方も多いのではないでしょうか。ドラッグストアでも一番人気の整腸剤です。

新ビオフェルミンSプラス錠/細粒の有効成分

成分名	成分量（1日量）	効果
ビフィズス菌（ビフィダム）	9mg	整腸効果を高める
ロンガム菌	9mg	酢酸を多く産生する
フェーカリス菌	18mg	善玉菌の増殖を助ける
アシドフィルス菌	18mg	乳酸を多く産生する

新ビオフェルミンSプラスには、錠剤と細粒の2種類があります。大きな特徴は、酢酸を産生する働きがあるロンガム菌が配合されていることです。

酢酸は悪玉菌が増殖するのを防ぐ効果があるため、腸内環境を整えるのに役立ちます。錠剤は5歳から、細粒は3か月から飲めるため家族みんなのお腹を守るのに便利な整腸剤です。

ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬の有効成分

成分名	成分量（1日量）	効果
酸化マグネシウム	2,000mg	便をやわらかくして出しやすくする
ラクトミン（乳酸菌）	20mg	腸内菌叢を整える

ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬の有効成分は、乳酸菌に酸化マグネシウムがプラスされた便秘薬です。

酸化マグネシウムはお腹が痛くなりにくい便秘薬として知られています。腸をむりやり動かすことなく、水分を集めて便をやわらかくすることで便秘の症状を改善するのです。

お腹の調子を整えるために毎日飲むというよりは、便秘が気になったときにその都度飲むものだといえます。

ビオフェルミンVCの有効成分

成分名	成分量（1日量）	効果
ビフィズス菌	18mg	整腸効果を高める
ラクトミン	18mg	腸内菌叢を整える
ビタミンC（アスコルビン酸）	500mg	悪玉菌の増殖を抑える
ビタミンB2 （リボフラビン）	6mg	ビフィズス菌の増殖を抑える
ビタミンB6 （ピリドキシン塩酸塩）	12mg	善玉菌の生育を助ける

ビオフェルミンVCは、乳酸菌にプラスして3種類のビタミンが配合された製品です。

ビタミンCやビタミンB2、ビタミンB6には善玉菌の増殖を助け、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。乳酸菌とビタミンを一緒に摂ることで、腸内環境をよくしていく整腸剤です。

ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルaの有効成分

成分名	成分量（1日量）	効果
ビフィズス菌	30mg	整腸効果を高める
ラクトミン	30mg	腸内菌叢を整える
ケツメイシエキス	120mg (ケツメイシ約1,200mgより抽出)	腸の動きをよくする
ジメチルポリシロキサン	180mg	胃腸にたまったガスを出しやすくする
パントテン酸カルシウム タイプS	34.6mg （パントテン酸カルシウムとして22.5mg）	善玉菌の増殖を助ける

ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルaは、乳酸菌のほかに生薬成分であるケツメイシエキスや胃腸にたまったガスの排出を促すジメチルポリシロキサンなどが配合されている整腸剤です。

お腹にガスがたまって苦しい方に向いています。水なしで飲めるチュアブルタイプなので、ガスが気になったときにすぐ噛んで服用できるのがメリットです。

有効成分の違いまとめ

商品名	新ビオフェルミンS錠/細粒	新ビオフェルミンSプラス錠/細粒	ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬	ビオフェルミンVC	ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルa
画像
成分	コンク・ビフィズス菌末 コンク・フェーカリス菌末 コンク・アシドフィルス菌末	ビフィズス菌（ビフィダム） ロンガム菌 フェーカリス菌 アシドフィルス菌	酸化マグネシウム ラクトミン（乳酸菌）	ビフィズス菌 ラクトミン ビタミンC（アスコルビン酸） ビタミンB2 （リボフラビン） ビタミンB6 （ピリドキシン塩酸塩）	ビフィズス菌 ラクトミン ケツメイシエキス ジメチルポリシロキサン パントテン酸カルシウム タイプS
タイトル	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る

ビオフェルミンの効能効果の違い

効能効果は、ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬以外のものはすべて同じです。

ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬の効能効果

ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬は、シリーズのなかで唯一、便をやわらかくする酸化マグネシウムが配合されています。

そのため、ほかのビオフェルミンシリーズにはない「便秘に伴う症状の緩和」という効能効果があることが特徴です。

新ビオフェルミンSや新ビオフェルミンSプラス錠などの効能効果

新ビオフェルミンS、新ビオフェルミンSプラス錠、ビオフェルミンVC、ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルの効能効果は次のとおりです。

軟便や便秘、腹部膨満感などお腹の症状として出やすいものは一通り効果が期待できます。

ビオフェルミンの選び方

ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬以外のものはすべて効能効果が同じです。とはいえ、配合されている成分にはそれぞれ違いがあります。

「どのビオフェルミンを購入するべきなの？」と迷っている方は、次の項目を参考に選んでみてください。

定番の整腸剤がほしい方

「人気の整腸剤をまずは試してみたい」
「初めて整腸剤を使う」

という方は、ビオフェルミンシリーズのなかでもっとも定番の新ビオフェルミンSを選ぶとよいでしょう。

ほかのメーカーの整腸剤も含め、新ビオフェルミンSは使用している方がとても多い製品です。

ガスだまりが気になる方

胃腸にガスがたまってハリ感がある方、げっぷやおならがよく出る方にはビオフェルミン ぽっこり整腸チュアブルaがよいでしょう。

ジメチルポリシロキサンが胃腸内にあるガスの気泡を潰しやすくし、排出を促進します。

ガスだまり改善薬として有名な「ガスピタン」の主成分としても使われているジメチルポリシロキサンが、胃腸のガスにしっかり働きかけてくれる整腸剤です。

便秘をすぐに改善したい方

便秘がとにかく気になる方は、ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬を選びましょう。

便に水分を与えてやわらかくし出しやすくする酸化マグネシウムが配合されています。酸化マグネシウムは便秘薬として医療用でもよく処方されている成分です。

お腹が痛くなりにくいため、便秘薬のなかでも使いやすいものとして知られています。

子どもから使える整腸剤がほしい方

小さな子どもから飲める整腸剤をお探しの方には、新ビオフェルミンS細粒や新ビオフェルミンSプラス細粒がよいでしょう。

生後3か月の赤ちゃんから服用できます。年齢によって飲む量が変わるので、パッケージに書かれている用法用量を確認してから服用しましょう。

コスパのいい整腸剤がほしい方向けの商品

整腸剤は毎日飲むものだからこそ、できるだけお財布に優しいものを選びたいと考えている方もいるでしょう。

そのような方にぴったりなのが、「Amazon限定ブランドの整腸薬」です。

• ビフィズス菌
• ラクトミン（フェリカス菌）
• ラクトミン（アシドフィルス菌）

と、新ビオフェルミンSとほぼ同じ成分が配合されているにもかかわらず、お値段は550錠で約1,500円と、新ビオフェルミンSより1,000円以上安く購入できます。

メーカーにこだわりがない方は、「Amazon限定ブランドの整腸薬」を検討してみてください。

まとめ

ビオフェルミンは、種類によって配合されている成分が少しずつ違います。どういう症状に悩んでいるのか、誰が使うのかに合わせてぴったりのものを選びましょう。

毎日飲むものだからできるだけ安い整腸剤が欲しいという方は、成分が新ビオフェルミンSとほとんど同じで1,000円以上安く購入できる「Amazon限定ブランドの整腸薬」もよいでしょう。