市販薬・健康

塗り薬「クロマイ」の違いを比較!効果や成分を解説

クロマイの違いを比較 効果や成分を解説

目立たないパッケージながらも、多くのドラッグストアで扱われているクロマイのシリーズ。現在は次の2種類が販売されています。

  • クロマイ-N軟膏
  • クロマイ-P軟膏AS
悩む人

パッケージも似ているし、違いがよくわからないのだけど、どう選んだらいいの?

ぱっと見ただけでは、何が違うのか、それぞれどういう症状に使うのかがわかりませんよね。

そこで今回は、クロマイの効果や成分の違いを詳しく解説します。

岡本

自分の症状にあったものがどちらのクロマイなのかがこの記事でわかりますよ。悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

クロマイの有効成分の違い

クロマイの有効成分の違い

結論からいうと、クロマイ-N軟膏は抗生物質と抗真菌剤、クロマイ-P軟膏ASは抗生物質とステロイドが配合されています。

では、具体的にどのような効果の違いがあるのかを見ていきましょう。

クロマイ-N軟膏の有効成分

成分名成分量(1g中)効果
クロラムフェニコール20mg(力価)細菌の発育や増殖を抑える
フラジオマイシン硫酸塩5mg(力価)細菌の発育や増殖を抑える
ナイスタチン10万単位真菌の生育を抑えて殺菌する


「クロマイ-N軟膏」は、2種類の抗生物質(クロラムフェニコールとフラジオマイシン硫酸塩)と抗真菌剤のナイスタチンが配合された塗り薬です。

抗生物質は細菌に、抗真菌剤は真菌に対して効果を発揮します。

そのため細菌や真菌の感染による「とびひ」や「めんちょう」などに効果的です。

内容量が6g入りのものと12g入りのものとでパッケージが大きく異なりますが、成分や効果に違いはありません。

クロマイ-P軟膏ASの有効成分

成分名成分量(1g中)効果
クロラムフェニコール2g(力価)細菌の発育や増殖を抑える
フラジオマイシン硫酸塩0.5g(力価)細菌の発育や増殖を抑える
プレドニゾロン0.3gかゆみや炎症を抑える

「クロマイ-P軟膏AS」は、2種類の抗生物質(クロラムフェニコールとフラジオマイシン塩酸塩)と、ステロイドのプレドニゾロンが配合された塗り薬です。

ステロイドは強さによって5段階にわかれており、プレドニゾロンはそのなかでもっとも効果が弱いタイプのものに分類されています。

細菌を殺菌し、炎症を抑える効果があるため、湿疹や皮膚炎、とびひなどに使えることが特徴です。

有効成分の違いまとめ

効果クロマイ-N軟膏クロマイ-P軟膏AS
画像
クロラムフェニコール細菌の発育や増殖を抑える20mg(力価)2g(力価)
フラジオマイシン硫酸塩細菌の発育や増殖を抑える5mg(力価)0.5g(力価)
ナイスタチン真菌の生育を抑えて殺菌する10万単位
プレドニゾロンかゆみや炎症を抑える0.3g
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クロマイの効能効果の違い

クロマイの効能効果の違い

クロマイ-N軟膏とクロマイ-P軟膏ASとでは配合成分が違うため、効能効果にも違いがあります。

一部、共通する効能効果もありますが、購入するときは自分の症状に対応しているかをしっかり確認しましょう。

クロマイ-N軟膏の効能効果

化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

クロマイ-Nは、とびひやめんちょう、毛のう炎のみに効果があります。

クロマイ-P軟膏ASの効能効果

  • 化膿を伴う次の諸症
    湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
  • 化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

クロマイ-P軟膏ASは、とびひやめんちょうなど以外に、化膿している湿疹や皮膚炎、あせもなどにも利用することが可能です。

クロマイの選び方

クロマイの選び方

クロマイは、次の2つのポイントを参考に選んでみてください。

自分の症状がどういうものがわからない方は、第一三共ヘルスケアの「ひふ研」というサイトを参考にするとよいでしょう。症状が写真つきで解説されているので参考になります。

とびひ、めんちょう、毛のう炎が気になる方

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クロマイ
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とびひ、めんちょう、毛のう炎が気になる方は、「クロマイ-N軟膏」を選ぶとよいでしょう。

細菌に効く抗生物質と、真菌に効く抗真菌剤の両方が配合されているので、これらの症状をしっかり抑えてくれます。

顔にできた化膿しているニキビにも効果的です。

岡本

5~6日程度使っても症状が改善しない場合は、使い続けずに皮膚科を受診しましょう。

皮ふが化膿してかゆみや赤みがある方

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クロマイ
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皮ふが化膿している方には「クロマイ-P軟膏AS」が向いているでしょう。

ステロイドには炎症を抑える効果があるので、赤みを改善して化膿した患部を治してくれます。

ニキビや水虫には使えないので注意しましょう。

岡本

とびひ、めんちょう、毛のう炎に使えますが、これらの疾患はステロイドの使用により悪化する可能性も知られています。皮ふの化膿やかゆみ、赤み以外に使うときはできればクロマイ-N軟膏を選んだほうが安心です。

ニキビが気になる方向けの塗り薬

ニキビが気になる方向けの塗り薬

ニキビの治療は毛穴の詰まりを改善することが大切です。詰まりを改善しなければ、いくら殺菌してもニキビができやすい状態を改善することはできません。

クロマイ-N軟膏であればニキビに使えますが、毛穴の詰まりを改善する成分は配合されていないためやや効果不足な場合があります。

しっかりとニキビの治療をしたい方は、毛穴の詰まりを改善する成分が入ったニキビ用の治療薬を選びましょう

ピンプリットNには、角質をやわらかくする働きがあるイオウ、殺菌作用のあるレゾルシン、炎症を抑えるグリチルレチン酸などが配合されています。

クリームが肌色になっているので、治療しながらニキビが目立たないように隠すことも可能です。

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まとめ

クロマイ-N軟膏には抗生物質と抗真菌剤、クロマイ-P軟膏ASには抗生物質とステロイドが配合されています。

症状に合わせて自分にぴったりなものを選びましょう。

チェックポイント

・とびひ、めんちょう、毛のう炎が気になる方→クロマイ-N軟膏
・皮ふが化膿してかゆみや赤みがある方→クロマイ-P軟膏AS

ニキビ治療に使える塗り薬をお探しの方は、クロマイではなく専用の治療薬である「ピンプリットN」を使ってみてください。

毛穴の詰まりを改善してアクネ菌を殺菌し、炎症を抑えてくれます。

岡本

症状に合ったものを選ばないと、かえって悪化することがあります。適したものを正しく選んでしっかり治療しましょう。

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ABOUT ME
岡本
元大手ドラッグストアのOTC専門薬剤師。日本でトップレベルの売上げと来客数を誇る繁忙店で経験を積みました。市販薬の正しい知識について発信中。現在は「マリモドラッグ」を含め大手WEBメディアで医療記事を執筆しています。