中国人が日本で爆買いするものといえば家電、そして市販薬。都心のドラッグストアで働いていた私は、毎日のようにカゴいっぱいに薬を詰め込んでレジに来る中国人を見てきました。
と思っていた私は、中国人が日本の市販薬を爆買いする理由を中国人の知り合いに聞いてみることにしました。
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中国人が好きな市販薬「神薬12」
ところで中国人の爆買いを自分の目で見たことがない方からしたら、いったいどんな薬が売れているのかわからないかと思います。
日本の市販薬ならなんでも買うというわけではなく、ほとんどの中国人が決まった市販薬を購入されるんですよ。それが俗にいう「神薬」です。「神薬12」とも言われますね。
神薬12は以下の12個の市販薬です。
1. サンテボーティエ
2. アンメルツヨコヨコ
3. サロンパス
4. サカムケア
5. 熱さまシート
6. イブクイック
7. ニノキュア
8. ハイチオールC
9. ビューラックA
10. 口内炎パッチ大正A
11.命の母A
12. 龍角散
サンテボーティエは人気がだいぶ落ち着きましたね。
ニノキュアの人気が上昇するにつれ、セナキュアの知名度高まりニノキュアとセナキュアをセットで買われる方も多いです。
また龍角散は、シリーズの中では新しい龍角散ダイレクトのほうが最近は売れているようにも感じます。
ちなみにですが、インバウンド需要の高いドラッグストアで働いている方から「アリナミンEXプラスも売れているじゃないか!」との声があがりそうでうが、アリナミンを買われるのは中国人ではなく台湾人なんですよ。
中国人の爆買いのターゲットとなった商品は、爆発的に売上が伸びます。そのため各メーカーは中国人にヒットするような商品を作ろうと必死です。日本でヒットするよりも莫大な売上が期待できますからね。
なぜ中国人は日本の市販薬を爆買いするのか?
なんで中国人は日本の薬を爆買いするの?
中国の薬じゃダメなの?
気になって気になって仕方がなかったので、中国人の知り合いに質問をぶつけてみました。
中国人は日本の市販薬を信頼している
日本の薬の方がいいからという理由はよく聞きますね。中国の薬よりも日本の薬のほうがいい!と考える中国人が多いようです。
中国の薬は偽物があるから信用できない
いろいろな偽造品、模造品を作り出すことでときどき話題になる中国ですが、なんと薬の偽物も出回ることがあるそうです。
10万箱の「偽ダイエット薬」を中国で製造・販売 有害薬物を使用なんてニュースもあるくらいなので、ごくごく当たり前のように偽物の薬が製造されているんですね。
しかも驚いたことに、有名な大手の製薬企業も偽物をときどき売っているそうです。中国で薬を買うと偽物のことがあるけど、日本なら絶対に本物だから日本で薬を買う方が多いんですね。
中国では、大手企業メーカーの薬でも偽物の可能性があります。日本の薬はよく効くと言われるのは「偽物がないからどれを買っても効果が出る」という意味もあるようです。
日本の薬を買えるのはごく一部の人だけ
たしかに中国の貧困差はすごいと有名ですね。
下の写真は、数年前に中国に行ったときのものです。どんよりした写真で申し訳ないのですが、日本と変わらないほど、むしろ日本よりも都会なのではと思うほど栄えていましたね。
そんな上海ですら物乞いしている方はちらほら見かけられました。貧困差がものすごく激しい国なので、今でも子供を使って物乞いをさせている地域も普通にあります。
私が中国に行ったときは電車の中で物乞いしている人を見かけました。1人がリコーダーで曲を吹き、1人がお金を周りの人にせびるというスタイル。なぜだか私たち日本人の前でずっと止まってせびられましたが…。
日本では考えられないような光景が当たり前のようにあるんですね。
日本に来て何十万円も何百万円も爆買いしている中国人は、ごくごく一部の方のみなのです。
中国人が日本の薬を爆買いする理由。
- 偽物が絶対にない
- よく効く
- 信頼している
中国の有名な女優、范氷氷(ファン・ビンビン)さんが脱税をしていたことで146億円もの支払いが命じられた事件もありましたね。中国人はお金持ちが多いイメージもありますが、中には学校に通うことすら困難な方もいるのが現実。
中国人=日本の薬大好き!は間違ってはいませんが、本当に一部の方しか日本で爆買いはしていません。
まとめ
中国人は中国の薬に対して、とにかく不信感を抱いていることがわかりました。お金を出して買っても偽物かもしれないリスクがあるため、安心の日本の市販薬を買うということでした。
日本では市場に偽物が出回るということはあまりありませんが中国ではあらゆるものが偽物として売られているんですね。絶対に本物である安心感を得るために、中国の方は日本まで薬を買いにくるそうです。