いつもなんとなくで痛み止めを選んでいませんか?
CMでやってるからと選んでいませんか?
もしあなたが痛み止めを症状や自分の体に合わせて選べるようになれば、毎日の生活が快適になるかもしれません。
「でも、市販の痛み止めって種類が多いからどれを選んだらいいのかわからない」
という方も多いでしょう。そこでこの記事では痛み止めの選び方をわかりやすく解説しています。この記事を読めば誰でも痛み止めの選び方がわかりますよ。
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痛み止めの選び方を知らないとどうなる?
「市販の痛み止めなんて、効きそうなやつでいいじゃん」
「どれを使っても同じじゃないの?」
いいえ、商品によって痛み止めの特徴はまったく違います。もしも適当に痛み止めを選んでしまうと…
- 飲んでも痛みが引かない
- 胃がムカムカする
- 眠くなって仕事や勉強に集中できない
といったことが起きてしまう確立がぐっと高くなるのです。
つらい痛みは早く取りたいですよね。
頭痛で勉強に集中できないから痛み止めを飲んだのに、痛み止めの眠気で結局勉強できないなんてになるのを避けるためにも、ここで紹介する最低限の選び方は知っておきましょう。
市販薬に使われている主な痛み止めの成分
- ロキソプロフェンナトリウム
- イブプロフェン
- アセトアミノフェン
- アスピリン
市販の痛み止めの95%くらいはこれら4つの成分のどれか、または複数組み合わせて配合されています。
厳密に言えばこれ以外の成分が入ったものもありますが、あまり数が多くないので今回は上記4つの成分にとくに注目して選び方を解説していきましょう。
とにかく痛みがツライとき
「痛み止めの効果が高いお薬が欲しい」
そんなときはロキソプロフェンナトリウムの入った痛み止めを選びましょう。ロキソプロフェンナトリウムは市販薬の痛み止めのうち、もっとも鎮痛効果が高いものです。
商品としては以下のものがあります。
ロキソニンS
ロキソニンSプラス
ロキソニンSプレミアム
3種類あるロキソニンシリーズの違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています!
偏頭痛の痛みを抑えたいとき
ツライ痛みにはロキソニンを…と言いましたが、一部例外もあります。それが偏頭痛のときです。
病院に行くと偏頭痛専用のお薬(トリプタン系)があるので、それを貰うことが多いのですが、病院が開いてない!行く時間がない!という場合は市販薬で対処することになるかと思います。
慢性頭痛の診療ガイドラインによると、ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム)よりもイブプロフェンの方が偏頭痛の痛みに有効だとされているのです。
イブプロフェンを使った商品としては主に以下のものがあります。
イブA錠
イブA錠と同じ処方内容で割安なお薬がAmazonブランドから販売されています。
イブメルト
イブA錠EX
リングルアイビーα200
4つのイブプロフェン製剤の違い
イブA錠 | イブメルト | イブA錠EX | リングルアイビーα200 | |
イブプロフェン | 150mg | 200mg | 200mg | 200mg |
アリルイソプロピルアセチル尿素 | ○ | ✕ | ○ | ✕ |
無水カフェイン | ○ | ✕ | ○ | ✕ |
眠くなりやすい | ○ | ✕ | ○ | ✕ |
鎮痛効果の高さで選ぶなら、イブプロフェンが1回量あたり200mg配合されているイブメルト、イブA錠EX、リングルアイビーα200がおすすめです。
このうちとくにイブA錠EXは鎮痛補助成分も配合されているので効果が高めです。
眠気が出ないものがよければイブメルトかリングルアイビーα200を選びます。
即効性を求めるなら液体カプセル型のリングルアイビーα200、水なしですぐに飲めるものがいいならイブメルトを選ぶとよいでしょう。
今回はイブプロフェンをおすすめしましたが、人によってはアセトアミノフェンが効く方、ロキソプロフェンナトリウムが効く方もいますので、自分に合うものを使うのが一番です。
眠くならない痛み止めが欲しいとき
「痛み止めを飲むと眠くなってしまう」
そんな方は、もしかしたら眠気が出やすい成分が入ったものを選んでいるかもしれません。
市販の痛み止めには鎮痛補助成分としてアリルイソプロピルアセチル尿素という鎮静成分が配合されていることが多くあります。
これが眠気を催す原因なのです。つまりアリルイソプロピルアセチル尿素が入っていない市販薬を選べば眠くならない痛み止めを選ぶことができます。
※ブロモバレリル尿素が入っている痛み止めも中にはあり、これも眠気を催す原因です。
眠気が出る成分が入っていない主な市販薬は以下の通りです。
ロキソニンS
ロキソニンSプラス
イブメルト
リングルアイビーα200
タイレノールA
バファリンA
痛み止めの強さ順に並べると
ロキソニンS、ロキソニンSプラス>リングルアイビーα200、イブメルト>バファリンA>タイレノールAとなります。
ロキソニンSやロキソニンSプラスに眠気が出る成分は入っていません。しかしロキソニンの主成分であるロキソプロフェンナトリウムの影響で眠気が出てしまう方もまれにいます。
胃に優しい痛み止めが欲しいとき
とにかく胃に優しいものが欲しい、そんなときはアセトアミノフェン主剤のものを選びましょう。
鎮痛成分のうち、もっとも胃腸への負担が少ないと言われています。ただし鎮痛効果も弱めです。
また抗炎症作用がほとんどないため、患部が赤みや腫れを伴っている場合は、効果が不十分に感じることもあるでしょう。
生理痛がツライとき
生理痛に主に使用されるのはイブプロフェンかロキソプロフェンナトリウムです。
鎮痛効果の高さで選ぶならロキソニンS、ロキソニンSプラス、ロキソニンSプレミアムになりますね。
生理になるとお腹を下しやすい、吐き気がするという方には生理痛専用の鎮痛薬エルペインコーワがおすすめです。エルペインコーワには鎮痛成分であるイブプロフェンと、下痢や吐き気を抑えるブチルスコポラミンが配合されています。
ただしロキソニンもエルペインコーワも15歳以上からしか飲めません。小学生や中学生の生理痛には7歳から飲める痛み止めを選ぶとよいでしょう。
バファリンルナJは眠気が出やすい成分が入っていないので、学生さんでも使いやすいですよ。
こんなときは病院へ!
- 市販の痛み止めを飲んでも痛みが取れない方
- 今までに経験したことがない痛みがある方
- 頻繁に片頭痛になる方
- 痛みを繰り返す方
痛み止めは痛みを抑えるだけのものであり、痛みの原因そのものを取り除くわけではありません。
繰り返す痛みや強い痛みは痛みの原因となる疾患が隠れている可能性もあるので、医療機関を受診しましょう。
偏頭痛を繰り返す方は、市販にはない専用のお薬が病院にはありますのでそちらがおすすめです。市販の痛み止めで収まらなかった偏頭痛の痛みも、専用のお薬だとよくなることもあります。
まとめ
痛み止めとひとくちに言っても、さまざまな種類があります。眠気が出やすいもの、胃に優しいもの、効果が高いものなど特徴があるため、ぜひ何となくではなく、きちんと自分に合うものを選んで使いたいですね。
しっかり痛み止めを選べれば、もっとうまく痛みと付き合えるはずです。