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【悲報】熱中症になりました。実体験、予防方法、出先での対応について

先日、長崎県にあるハウステンボスに遊びに行ったときのこと。タイトルにもあるように、私、熱中症になって病院送りになってしまいました。

28歳にして初めての熱中症。熱中症は驚くほどしんどいです。座っていることさえ、そこに意識を保って存在していることさえしんどいです。

今回は私が熱中症になるまでの経緯、なってからの症状の現れ方、そしてハウステンボスという出先で症状が現れてからどのように対応したのか、実体験をつづっていきます。熱中症になったことがある方もない方も、ぜひ読んでいただきたい記事です。

当日の体調や気温などの条件

熱中症を起こした当日、私がどのような状態でハウステンボスに行っていたのか。正直、最悪の状態だったと今では思います。

気温

その日のハウステンボスは最高気温が37度でした。ちなみに私が住んでいる熊本は同日の最高気温が38度。

「長崎は熊本よりも涼しいんだね!」なんて言いながら車を走らせて長崎に向かっていました。1度の差は大きいですが、37度でも十分に暑いです。例年でしたら異常とも言える暑さです。

睡眠時間

何が最悪かって、睡眠時間がほぼ0分なこと。なぜか目が冴えて眠れず、ベッドの上でただじっと目をつむっていただけで、眠りにはつけませんでした。

服装

服装は車に乗った時点で失敗したと思っていました。さんさんと降り注ぐ日光を吸収しやすい黒い服を着てきてしまったのです。黒いのはズボンだけでしたが、それでもズボンを肌に強く押し付けると軽くヒリヒリするくらいに温度は上がっていました。

それから、37度という酷暑の中、帽子もかぶっていなかったですね。家にあったはずなのですが、見つからずに持っていかなかったのです。

 

熱中症になる直前の状況

ハウステンボスに何をしに行ったのかというと、天空の城というアスレチックをしに行ったのです。youtuberのフィッシャーズが動画にも上げたこともある、あのアスレチックです。

これですね。フィッシャーズもアスレチックも両方とも好きなので彼と二人で挑戦しに行ったわけです。6メートル級のコースにチャレンジ。とにかく怖いです。命綱を付けているとは言え、ハンパなく怖いです。足場はどこもフラフラゆらゆら。落ちたらまあ、ケガしないわけがありません。

ん?体調がおかしい?と感じたとき

「高いよーー怖いよーーー!」と元気よく叫びながら先へ先へと進んでいたのは最初だけ。途中でちょっと体調がおかしいなと感じた瞬間がありました。

このふらつきというのは、明らかに暑さにやられている感じのふらつきでした。頭がぼーっとして軽く胃がムカムカするような感じ。

唇の乾きは実は、アスレチックを始める前から少し感じていました。体の水分が不足すると真っ先に乾燥する唇。このサインに気づいていたのに対策をしなかった自分は相当のアホです。

しかし、このアスレチック、一度足を踏み込んだらゴールに行くまで水分補給ができません。動画を見てみると分かるように非常に高いところで命綱までつけてやるわけですから、手荷物を何も持って行けないのです。

これが命取りとなりました。

突然襲いかかる熱中症

それは、突然やってきました。何か調子が悪いなってときの症状を1とするなら、熱中症の症状はその10倍にも及ぶ威力で私に襲いかかりました。しかも突然に。

ひもで吊るされているタイヤを向こう側まで渡るというゾーンで事件は起きたのです。

実際に体験した症状

タイヤを渡り切る寸前、全力で腕の力を使わないと休憩所の足場に上がれません。腕に力を入れます。思いっきりひもを手繰り寄せて体を上へあげようとします。まだ力がたりません。もっと力を入れます。

呼吸をすることすら忘れてひもだけをじっと見つめて力を出し切り、何とか休憩所の足場に上がれました。

その瞬間です。一気にきました。

力を出し切った直後、まるで私を待ち構えていたかのように熱中症の症状が現れてしまったのです。呼吸は浅くなりハアハアと肩で息をする。水が欲しい、すぐにでも横になりたい。しかしここは地上から6メートルも上のアスレチック。

終わった。

そう思うしかありません。5分ほどでしょうか。しばらくそのまましゃがみこんで休んでいました。手足のしびれはひどく、感覚がなくなりそうなほど。めまいやふらつきもかなりのもので、私の筋肉は無くなってしまったんじゃないかってくらいに全身に力が入りません。

しかし、できるだけ早く地上に戻らなければいけません。でなければいつまでも日光が直撃する中、ひたすら症状に苦しみ続けなければいけないのです。

ハウステンボスでの熱中症になってからの対応

高いとか、怖いとか、そんな感情は一切ありません。とにかくゴールを目指してぼーっとする頭と今にもひっくり返りそうな胃を抑えながら何とか地上に足を付けました。

しばらく日陰で横になりましたが、もちろん良くならず。冷房のついたスペースで休息するも、それでも私の体はぐったりしたまま。

そんな中、一緒にハウステンボスに来ていた彼が園内に医務室があることを発見。すぐに医務室まで走り込み、私のもとへ救急車輌を手配してくれました。(今思えば、もっと早く医務室の存在に気づいていれば、と後悔です。)

車輌が車での間、医務室から私が休んでいるところまで連絡がいったのか、近くにいたスタッフさんが「◯◯さんですよね?もうすぐ迎えが来ますので。」って言って氷の入った袋を手渡してくれました。

車に乗せられ医務室につき、ぐったりと横たわることしかできない私に変わって、そのときの状況や、どんな症状があるのかを看護師さんに話してくれる彼。言葉を発することすら厳しい私にとってはとても助かりました。

ちなみにですが、テーマパークとして有名なディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンにも、ハウステンボスと同様に医務室(救護室)があります。

具合が悪くなった場合は、すぐに近くのスタッフに声をかけてください。無理して自分で医務室まで足を運ぶ必要はありません。救急車両や担架などで運んでくれますので。

医務室での対応

症状を聞いた看護師さんは「熱中症でしょう。」と一言。ベッドに寝かせられやっと横になれたと安堵する私に、ペットボトルに入った500mlの経口補水液を渡す看護師。

「1時間くらいかけてこれを飲んでください。」と言いその場を離れました。(経口補水液を含め、医務室では一切お金は取られていません。)

通常の人であれば少し、しょっぱく感じるはずの経口補水液が甘い。とにかく甘い。ああ、塩分がたりていなかったんだなと飲みながら痛感しました。

しかし、一口ふたくち飲むとすぐに吐き気が。ムカムカが止まらなくなりそれ以上は飲めませんでした。嘔吐するかと思い、近くの黒いビニール袋をつかみスタンバイするも結局は吐けず。

1時間ほどそのままベッドで休んでいたら、ふらつきや吐き気、手足のしびれはだいぶ落ち着きました。落ち着いたといっても自力で立って歩くにはまだほど遠い状態です。

「どうしよう・・このままじゃ家に帰れない。」

そう思っていたところにまた看護師さんが登場。チラっと目をやった先にはほとんど減っていない経口補水液が。

「飲まないとダメだよ?」と言われ無理やり飲まされるも、やはり口に何か含むだけで吐き気がして飲めません。それに、隣の病室に同じく熱中症で運ばれてきた方がしきりに嘔吐している中、何かを胃に入れる気になんてなりやしません。

このままでは良くならない。

そこで、病院で点滴をしてもらうことに決めました。口から水分が通らないなら血管から入れるしかありません。

病院の手配をしてもらう

時刻は夜の19時前。今から行って間に合う病院なんてそうないでしょう。しかし、奇跡的に診察をしてくれる病院が見つかったのです。なぜなら、ハウステンボスの看護師さんがわざわざ休日当番をしている病院に問い合わせてくれたから。

医務室では、周辺の医療機関の連絡先をきちんと把握しており、さらにどこの病院がいつ休日当番をしているかまで押さえてあります。そのため、その日の当番の病院に連絡をしてくれたんですね。

でも、まだもう一つ問題がありました。それは、車を停めている駐車場まで歩いていくのがどう考えても不可能だということ。医務室からちょっと遠いところに停めていたので、歩いて10分以上はかかってしまうでしょう。

這いつくばりでもしない限り、車にたどりつけない。そんなことを考えていたところ、「もうすぐ車が来るので待っていてください。」と看護師さんが。

なんと、我が家の車を停めている駐車場まで、ハウステンボス園内の車で送迎してくれるとのこと。とても助かりました。

病院に到着し、点滴,無事に帰れるくらいに回復する

ハウステンボスを出て10分ちょっと。連絡を取ってくれた病院に到着しました。それから受付を済ませ診察、1時間の点滴。点滴が終わったのは夜の21時過ぎです。

熱中症になったのがだいたい16時ころ。それから5時間経過してようやく家に帰れるくらいに体力が回復しました。

熱中症になった私の4つの失敗点

まず、ハウステンボスについた時点で私は4つの失敗を犯しています。

  1. 黒い服を着ている
  2. 帽子をかぶっていない
  3. お水しか手元にない
  4. 睡眠をほとんど取っていない

黒い服は、本当にびっくりするくらいに熱を吸収します。黒い服と白い服とでは温度が10度以上異なるというデータも。黒い服はどんどん熱を吸収して、なんと50度近くにまでなってしまいます。

黒い服が熱を吸収しやすいということはつまり、真っ黒な髪の毛も熱を吸収しやすいということ。私の場合、黒いズボンを履いて、帽子をかぶらずにいたので上からも下からも体をガンガン温めていたことになります。

アスレチックで遊んでも汚れが目立たにようにと着ていった黒のズボンが大きな失敗でしたね。それと、飲み物としてお水を持っていったのも失敗です。汗をじゃんじゃんかいているのに、塩分ではなく水分だけを摂っていたので熱中症になりやすい状態をわざわざ自分で作っていたようなものです。

睡眠不足もダメでしたね。睡眠を取っていないと体力も低下してしまいます。医務室で私の隣に運ばれてきた熱中症の方もほとんど寝ていないとおっしゃっていました。

熱中症を予防するには?

熱中症は本当にしんどいです。なってみないと分かりませんが、一度なるともう二度と熱中症になんてなりたくないと心の底から思えるほどしんどいです。だから、暑い日に外に出るときは、必ず熱中症の対策をしてから出かけてください。なってからでは遅いです!

対策方法としては以下のものが挙げられます。

  • お水ではなくスポーツドリンクや経口補水液を準備してこまめに飲む
  • 黒い服を着ない
  • 帽子をかぶる
  • 睡眠をしっかり取る
  • 熱中症対策のお薬をあらかじめ飲んでおく

上に挙げた熱中症の対策方法について、いくつか詳しくみていきます。

水分をこまめに補給

お水じゃだめ、塩分を。というのは誰しも、もうご存知でしょう。今年は暑いですから、耳にたこができるくらい聞いているかと思います。ですが、一つここで言わせてください。

スポーツドリンクや経口補水液を飲んでいても、熱中症になるときはなります。

「ちゃんと水分を摂っていたのに・・・。」という熱中症患者さんがいるのですが、水分補給はあくまで予防方法の一つです。必ず熱中症にかからないという魔法の飲み物ではありません。

だけど、飲まないともっと熱中症にかかりやすくなります。

服装に気を付ける

先ほども言いましたが、黒い服装は避けてください。そして帽子をかぶりましょう。どんどん熱を吸収して、どんどん体を温めていきます。

熱中症は塩分不足や、暑いところにずっといることによって自律神経の働きが狂うことによって起こる症状。

体を温める力が強いほど、もちろん熱中症にもなりやすくなってしまいます。

熱中症対策のお薬を飲む

「えっ?熱中症対策ができるお薬なんてあるの?」って思った方、多いと思います。知っている方はあまりいないかもしれませんが、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)というお薬が熱中症対策に使えるのです。

サンワ白虎加人参湯
サンワ

取り扱っているお店はあまりないと思います。少なくとも私が働いていたドラッグストア、および近隣の店舗にはありませんでした。なので、知名度はあまりありません。一体、白虎加人参湯はどのようにして熱中症対策に効くのでしょうか。

 

配合生薬
  • セッコウ
  • チモ
  • ニンジン
  • コウベイ
  • カンゾウ

 

白虎加人参湯に含まれているニンジン、コウベイ、カンゾウが体に水分を貯める働きを持っています。さらに、セッコウとチモが体を冷やしてくれるため、熱中症対策に使われているのです。

外に出かける前にあらかじめ飲んでおくことで、熱中症の予防をいくらかすることができます。もちろん、症状が起きてから飲むことも可能です。万が一のときに備えてバッグに入れておくと、いざというときに症状を軽減させることができます。

まとめ:熱中症はおそろしい,絶対に対策をすべし

「私は大丈夫!」なんて思っているそこのあなた。熱中症は誰でもなります。特に、私みたいに何の予防もせずに炎天下のアスレチックではしゃいでいるようなヤツはすぐになります。そもそも、日差しの強い外へ出た瞬間から、誰しもが熱中症の危機にさらされます。

翌日になった今でもまだふらつきや胃のムカムカが治まりません。

ウイダーくらいしか飲めません。

本当につらいです。だから、みなさんも、熱中症にはくれぐれもお気をつけください・・・・。

最後に、必死に私の介護をしてくれた彼には感謝してもしきれません。もしも一人でハウステンボスに来ていたら、間違いなくそのままくたばっていたでしょう。

また、ふらふらの私の面倒を見てくれたスタッフの方にも感謝しています。

以上、私の熱中症体験記でした。

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