肩こりや腰痛、目の疲れや体の疲労感に効果的なアリナミン。疲れを感じているときの救世主として知られていますが、種類が多くどれを選んだらいいのか迷っている方も多いでしょう。アリナミンには、現在6種類の製品があります。
- アリナミンA
- アリナミンA50
- アリナミンEXプラス
- アリナミンEXプラスα
- アリナミンEXゴールド
- アリナミン錠
パッケージや名前を見ただけでは違いがなかなかわかりませんよね。そこで今回は、アリナミンシリーズの成分や効果の違い、選び方を紹介します。
この記事を読むことで、自分がどのアリナミンを選んだらいいのかがわかりますよ。
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アリナミンの有効成分の違い
アリナミンはどれもビタミン剤であることには変わりありませんが、種類によって配合されているビタミンの種類や量が異なります。
アリナミンAの有効成分
成分名 | 成分量(1日の最大服用量) | 効果 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 100mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 20mg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート |
シアノコバラミン(ビタミンB12) | 60μg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する |
リボフラビン(ビタミンB2) | 12mg | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る |
パントテン酸カルシウム | 15mg | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る |
アリナミンAは、体がだるかったり重かったりするような症状を改善するお薬です。アリナミン製薬株式会社が独自に開発したフルスルチアミンをはじめ、ピリドキシン塩酸塩やリボフラビンが配合されています。
神経を修復するシアノコバラミンも配合されているため、神経痛や腰痛、肩こりなどにも効果を発揮します。
アリナミンA50の有効成分
成分名 | 成分量(1日の最大服用量) | 効果 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 100mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 10mg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート |
シアノコバラミン(ビタミンB12) | 20μg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する |
リボフラビン(ビタミンB2) | 10mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る |
アリナミンA50は、アリナミンAの下位互換品と思ってもらって問題ありません。体のだるさや重さをメインに効果を発揮するお薬です。神経痛や肩こり、腰痛などにも使用できます。
アリナミンAとの違いは、配合されている成分の量と種類です。
成分名 | アリナミンAの成分 | アリナミンA50の成分 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 100mg | 100mg |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 20mg | 10mg |
シアノコバラミン(ビタミンB12) | 60μg | 20μg |
リボフラビン(ビタミンB2) | 12mg | 10mg |
パントテン酸カルシウム | 15mg | – |
上の表を見るとわかるように、ピリドキシン塩酸塩やシアノコバラミン、リボフラビンの量がアリナミンAよりも少なくなっています。またパントテン酸カルシウムは配合されていません。
人によってビタミン剤で胃のむかつきを感じる方がいるので、そういった方でも服用しやすいものといえるでしょう。ただし、あえてこのアリナミンA50を選ぶ必要はないのかなと思います。
アリナミンEXプラスの有効成分
成分名 | 成分量(1日の最大服用量) | 効果 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 100mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 100mg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート |
シアノコバラミン(ビタミンB12) | 1,500μg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する |
トコフェロールコハク酸エステルカルシウム (ビタミンEコハク酸エステルカルシウム) | 103.58mg | 血行をよくする |
パントテン酸カルシウム | 30mg | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る |
ガンマーオリザノール | 10mg | ビタミンB1・B2・B6・B12の働きを助ける |
アリナミンEXプラスは、目や肩、腰の症状にフォーカスしたお薬です。目の疲れや
目や肩、腰の症状に対する効果をメインにしたアリナミンシリーズのなかで、もっともメジャーな製品です。
アリナミンEXプラスαの有効成分
成分名 | 成分量(1日の最大服用量) | 効果 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 100mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 100mg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート |
シアノコバラミン(ビタミンB12) | 1,500μg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する |
トコフェロールコハク酸エステルカルシウム (ビタミンEコハク酸エステルカルシウム) |
103.58mg | 血行をよくする |
パントテン酸カルシウム | 30mg | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る |
ガンマーオリザノール | 10mg | ビタミンB1・B2・B6・B12の働きを助ける |
リボフラビン(ビタミンB2) | 10mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る |
アリナミンEXプラスαは、アリナミンEXプラスの成分にリボフラビンが加わったものです。リボフラビンには三大栄養素である脂質や糖質、たんぱく質からエネルギーを効率よく作る働きをもっています。
そのためアリナミンEXプラスαは、目や肩、腰の症状だけでなく体に疲れがたまっている方向けの商品です。
アリナミンEXゴールドの有効成分
成分名 | 成分量(1日の最大服用量) | 効果 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 100mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する |
ピリドキサールリン酸エステル水和物(活性型ビタミンB6) | 100mg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート |
メコバラミン(ビタミンB12) | 1,500μg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する |
コハク酸d-α-トコフェロール (天然型ビタミンE) | 100mg | 血行をよくする |
ガンマーオリザノール | 10mg | ビタミンB1・B2・B6・B12の働きを助ける |
葉酸 | 1mg | ビタミンB12の働きを助ける |
アリナミンEXゴールドは、従来からあったアリナミンEXプラスの効果をさらに高めたものです。目や肩、腰の症状がある方に向いています。
諸症状により効果を発揮するようにアリナミンEXプラスとは種類が異なるビタミンB6・B12・Eが配合されていることが特徴です。
また神経の修復を行うビタミンメコバラミンの働きを助ける葉酸も配合されています。
アリナミン錠の有効成分
成分名 | 成分量(1日の最大服用量) | 効果 |
---|---|---|
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 20mg | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する |
リボフラビン(ビタミンB2) | 12mg | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 10mg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート |
シアノコバラミン(ビタミンB12)? | 40μg | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する |
トコフェロールコハク酸エステルカルシウム (ビタミンEコハク酸エステルカルシウム) | 20.72mg | 血行をよくする |
アリナミン錠は、ほかのシリーズとは違い唯一の指定医薬部外品です。指定医薬部外品とは、ドラッグストアや薬局ではなくコンビニで販売できるほど効果や副作用がマイルドなもののことです。
アリナミン錠以外のアリナミンシリーズはすべて医薬品として販売されています。そのためアリナミン錠はシリーズのなかでもっとも効果がマイルドです。
主に体の疲れに効くよう成分が配合されていますが、ビタミンの配合量が少ないためほかのアリナミンと比べると大きな効果は期待できないでしょう。
有効成分の違いまとめ
効果 | アリナミンA | アリナミンA50 | アリナミンEXプラス | アリナミンEXプラスα | アリナミンEXゴールド | アリナミン錠 | |
フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体)として | 糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーを作る 筋肉の疲労を改善する | 100mg | 100mg | 100mg | 100mg | 100mg | 20mg |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート | 20mg | 10mg | 100mg | 100mg | 10mg | |
ピリドキサールリン酸エステル水和物(活性型ビタミンB6) | たんぱく質からエネルギーを作る 神経の活動をサポート | 100mg | |||||
シアノコバラミン(ビタミンB12) | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する | 60μg | 20μg | 1,500μg | 1,500μg | 40μg | |
メコバラミン(ビタミンB12) | たんぱく質からエネルギーを作る 神経を修復する | 1,500μg | |||||
リボフラビン(ビタミンB2) | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る | 12mg | 10mg | 10mg | 12mg | ||
パントテン酸カルシウム | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る | 15mg | |||||
トコフェロールコハク酸エステルカルシウム (ビタミンEコハク酸エステルカルシウム) | 血行をよくする | 103.58mg | 103.58mg | 20.72mg | |||
コハク酸d-α-トコフェロール (天然型ビタミンE) | 血行をよくする | 100mg | |||||
パントテン酸カルシウム | 糖質、脂質、たんぱく質のからエネルギーを作る | 30mg | 30mg | ||||
ガンマーオリザノール | ビタミンB1・B2・B6・B12の働きを助ける | 10mg | 10mg | 10mg | |||
葉酸 | ビタミンB12の働きを助ける | 1mg | |||||
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アリナミンの効能効果の違い
アリナミンの効能効果は、種類によって少しずつ異なります。自分が求めている効果があるかどうかをしっかり確認してから購入するようにしましょう。
アリナミンA・アリナミンA50の効能効果
アリナミンAとアリナミンA50の効能効果は次の3つです。
- 肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時のビタミンB1補給
- 筋肉痛・関節痛(腰痛、肩こり、五十肩など)、神経痛、手足のしびれ、便秘、眼精疲労の緩和
- 脚気
筋肉痛や関節痛にも使えますが、アリナミンAやアリナミンA50は体の疲れをメインターゲットにしたものです。筋肉痛や関節痛などの緩和を目的に使用する場合は、アリナミンEXプラスやアリナミンEXゴールドなどが適しています。
目や肩、腰の症状にも使えますが、体の疲れによく効くタイプのアリナミンです。
アリナミンEXプラス・アリナミンEXプラスαの効能効果
アリナミンEXプラスとアリナミンEXプラスαの効能効果は次の2つです。
- 眼精疲労、筋肉痛、関節痛(肩こり、腰痛、五十肩など)、神経痛、手足のしびれの緩和
- 肉体疲労時、病中病後の体力低下時、妊娠・授乳期のビタミンB1B6B12の補給
眼精疲労や関節痛などがメインの効能効果となっています。目や肩、腰の症状がつらい方向けの製品です。
「肉体疲労時」とは書いてありますが、疲れがあるときはアリナミンAのほうが高い効果を期待できます。
アリナミンEXゴールドの効能効果
アリナミンEXゴールドは、目や肩、腰の症状に特化しています。
眼精疲労、筋肉痛、関節痛(肩・首すじのこり、腰痛、五十肩など)、神経痛、手足のしびれの緩和
ほかのアリナミンと違うのは、「首すじのこり」という効能効果が入っているところです。この効能効果はアリナミンEXゴールドにしか記載されていません。
アリナミン錠の効能効果
アリナミン錠は指定医薬部外品(医薬品よりも効果がマイルド)ということもあり、ほかのシリーズとは少し違った効能効果となっています。
- 疲労の回復・予防
- 体力、身体抵抗力または集中力の維持・改善
- 日常生活における栄養不良に伴う身体不調の改善・予防
-疲れやすい、疲れが残る、体力がない、身体が重い、身体がだるい
-目の疲れ
-首、肩、腰または膝の不調
-冷えやすい、血行が悪い
-二日酔いに伴う食欲の低下、だるさ - 病中病後の体力低下時、発熱を伴う消耗性疾患時、食欲不振時、妊娠授乳期または産前産後等の栄養補給
ぱっと見だといろいろな効果が書いてあるので一番効果が高いように見えますが、基本的にアリナミン錠は「栄養補給」という意味合いが強い製品です。
あえてアリナミン錠を選ぶ理由はないかと思います。ドラッグストアが開いておらず、どうしてもコンビニでビタミン剤を購入したいときなどに活用するとよいでしょう。
アリナミンの効能効果まとめ
製品名 | アリナミンA | アリナミンA50 | アリナミンEXプラス | アリナミンEXプラスα | アリナミンEXゴールド | アリナミン錠 |
効能効果① | ①肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時のビタミンB1補給 | ①肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時のビタミンB1補給 | ①眼精疲労、筋肉痛、関節痛(肩こり、腰痛、五十肩など)、神経痛、手足のしびれの緩和 | ①眼精疲労、筋肉痛、関節痛(肩こり、腰痛、五十肩など)、神経痛、手足のしびれの緩和 | 眼精疲労、筋肉痛、関節痛(肩・首すじのこり、腰痛、五十肩など)、神経痛、手足のしびれの緩和 | ①疲労の回復・予防 |
効能効果② | ②筋肉痛・関節痛(腰痛、肩こり、五十肩など)、神経痛、手足のしびれ、便秘、眼精疲労の緩和 | ②筋肉痛・関節痛(腰痛、肩こり、五十肩など)、神経痛、手足のしびれ、便秘、眼精疲労の緩和 | ②肉体疲労時、病中病後の体力低下時、妊娠・授乳期のビタミンB1B6B12の補給 | ②肉体疲労時、病中病後の体力低下時、妊娠・授乳期のビタミンB1B6B12の補給 | ②体力、身体抵抗力または集中力の維持・改善 | |
効能効果③ | ③脚気 | ③脚気 | ③日常生活における栄養不良に伴う身体不調の改善・予防 -疲れやすい、疲れが残る、体力がない、身体が重い、身体がだるい -目の疲れ -首、肩、腰または膝の不調 -冷えやすい、血行が悪い -二日酔いに伴う食欲の低下、だるさ | |||
効能効果④ | ④病中病後の体力低下時、発熱を伴う消耗性疾患時、食欲不振時、妊娠授乳期または産前産後等の栄養補給 | |||||
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アリナミンの選び方
アリナミンの選び方はとても簡単です。種類が多いので迷ってしまいますが、3つのパターンにわけて選ぶことができます。
体の疲れやだるさが気になる方
体の疲れが気になる方は、アリナミンAを選ぶとよいでしょう。三大栄養素からエネルギーを作り出すフルスルチアミンとリボフラビンが配合されているため、だるさや重さを感じる体をすっと軽くしてくれます。
体の疲れにはアリナミンAを選びましょう。
目や肩、腰の症状が気になる方
体の疲れよりも目や肩、腰の症状が気になる方は、アリナミンEXプラスやアリナミンEXゴールドを選んでみてください。神経の活動をサポートしたり修復したりする成分がしっかり配合されています。
より効き目が高いものが欲しい方はアリナミンEXゴールド、まずは試しに使ってみたいという方はアリナミンEXプラスを選ぶとよいでしょう。
体の疲れと目や肩、腰の症状がどちらも気になる方
目や肩、腰の症状だけでなく体の疲れも気になる方にはアリナミンEXプラスαがよいでしょう両方の症状に効くように成分が配合されているため、疲れを取りながら気になる目や肩、腰の症状も和らげてくれます。
疲れ、目、肩、腰のすべての症状にしっかり効果が期待できるのはアリナミンEXゴールドのみです。
アリナミンの値段が高いと感じる方向けのビタミン剤
アリナミンシリーズのなかでもっとも人気のアリナミンEXプラス。270錠で約3か月使えるとはいえ、1瓶で6,000円以上するので正直「高いな…」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そのようなにぴったりなのが「新ネオビタミンEX」です。
新ネオビタミンEXは、アリナミンEXプラスとまったく同じ成分が同じ量だけ配合されているにもかかわらず、お値段は約2,300円。半額以下で手に入ります。
アリナミンと比べるとあまり知られていないメーカーではありますが、効果は同じですので、メーカーにこだわりがない方は新ネオビタミンEXを試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
アリナミンは種類によって「体の疲れ」に特化したものと、「目や肩、腰」に特化したもの、「疲れと目や肩、腰」の両方に効くものとがあります。どのような症状に悩んでいるのかに合わせて選ぶようにしましょう。
チェックポイント
・体の疲れが気になる方→アリナミンA
・目や肩、腰の症状が気になる方→アリナミンEXプラス、アリナミンEXゴールド
・体の疲れと目や肩、腰の症状の両方が気になる方→アリナミンEXプラスα
目や肩、腰の症状が気になる方で「アリナミンはちょっと高いな」と感じる方は、まったく同じ成分が配合されている「新ネオビタミンEX」も検討してみてください。
アリナミンシリーズのなかでもっとも人気なのはアリナミンEXプラスです。目や肩、腰の症状が気になる方はこちらから試しに使ってみてもいいでしょう。